100年以上前、イギリス人が放棄した茶の木より
アダムスピークの麓、サバラガムワ地区にある小さな小さな茶園、フォレストティー。創始者はBuddika(ブディカ)。彼の母の故郷のすぐそばには、手付かずのジャングルが広がっていました。このなかに、100年以上前にイギリス人たちが放棄した茶畑があることは、地元では誰もが知る存在でした。
ブディカはなんとかしてこのジャングルを残しながら、共存して、この茶の木を生かす方法はないかと、模索するなかで誕生したのが、ハンドクラフトで作るアーティザンティーだったのです。
木登りして茶摘み
まず彼は、ジャングルの中で野生化し、10m以上もの高さに育ったアッサム種の茶の木に、木登りして茶摘みをして、それをワイルドティーとして紹介。手付かずのジャングルの中の肥沃な土壌で、ストレスフリーで育った茶の木からのみ少量手摘みされています。1日行っても生葉は4キロほどしか摘めません。でもそれでも良いのだと言います。彼が望むのは、決してジャングルの生態系を変えないこと。
「工場から往復3時間かかるこの場所へ茶摘みに行っても、残すのは足跡だけさ」
滋味深くリッチな味 Earthy(アーシー)
このジャングルの中で野生化して育った茶の木から摘み取った葉からできる紅茶の味わいはとてもEarthy(アーシー)。ミネラルなど栄養たっぷりの土壌から作られたことを容易に連想させるような滋味深い味わい。高く育った木は根も深く、何層にもわたる自然のたい肥が生み出すリッチな味わい。
地域の住民とともに
また、ブディカは、雇用創出や、女性の社会進出など、地域の活性化も大きな目的のひとつだと。彼は地域の人たちを巻き込み、各家庭の庭にTRI2043という品種を導入し、そこから摘まれた葉からシルバーチップスを作っています。
また小規模農園の紅茶と、ジャングルの中の野生で育ったワイルドシナモンやワイルドカルダモンをブレンドして、新たなブレンドティーも作りました。そのほか、一芯二葉をハンドクラフトで捩じらせ束にしたナチュラルティーバッグともなる「ティーロッド」も新たな試みです。
フォレストヒルは、持続可能なこれからの茶園のあり方の模範で、地域との共存を常に推し進めているのです。今までの茶作りとは違い、差別化して付加価値をつけ、他にはない紅茶づくりをスタートしています。ハンドクラフトティーを作るための職人訓練を行ったり、紅茶を小売りで販売するためのバッグを縫ってもらったり。
通常の大規模な製茶工場では、機械ががくさんあり、働く人が少ないのですが、このフォレストヒルでは、機械は小さく手作り。そこにたくさんの人が集まり、笑いながら職人技の仕事をしているのが印象的です。
おススメの飲みかた
- ストレートティー
内容量
6g(ティーカップ3杯分)
リーフ ストレートティーの淹れ方のコツ
- 熱湯 150cc(ティーカップ1杯分)
- 茶葉 3g
- 蒸らし時間 2分30秒
賞味期限 2026.11
茶葉は予告なく、新茶に切り替わります。